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基礎体温法による避妊は不確実?

女性の体は月経周期に伴って変化します。
この体調の変化から妊娠しやすい時期、しにくい時期を予測することがリズム法です。
リズム法の中には「基礎体温法」と呼ばれるものがあり、基礎体温をもとに妊娠しやすい排卵期を予測します。

まず基礎体温とは、毎日起床した際横になったまま測られた体温のことで、毎日一定の時間に測定する必要があります。
その基礎体温からグラフを作成をし、それを月経周期と照らし合わせることでおおよその排卵日を導き出します。
月経周期が28日の場合、翌周期の月経は前の月経開始日から28日後に起こるということです。
そして排卵は次の月経開始日から遡って14日前あたりに起こるため、28日周期の場合ではその周期の月経開始から14日後あたりが排卵期と予想できます。
この月経周期には個人差があり28日よりも短い、逆に長いこともありますが、排卵は翌周期の月経開始日から遡って14日前後に起こることは一定ですのでそれを元に誰もが簡単に排卵期を予測することができます。

次に、月経周期に伴って基礎体温の変化がどのようにグラフに現れているかですが、基礎体温は一般的に排卵期を境に低温気と高温期の二層に分かれます。
月経開始日から排卵期まで比較的体温の低い低温気が続き、排卵が起こる前後に体温は上がり翌周期の生理開始日まで高温期が続くことになります。

このような、基礎体温法によって妊娠しやすい排卵周期を割り出すことができるという法則を見つけ出したのが昭和初期の産婦人科医、荻野久作医師です。
この医師の名前から、基礎体温を用いて妊娠につなげるために考案された「オギノ式」が世間に広く知られるようになりました。
そもそもは予測した排卵期にタイミングを計ることで妊娠を目的に用いられたオギノ式ですが、次第に排卵期に性行為をしない、または避妊具を用いることで「避妊する」という目的に用いられ始めました。
しかし人間の体は機械のように正確ではなく、この基礎体温法を用いた避妊は決して確実に妊娠を避けられるものではないという実態があるのです。

基礎体温法の避妊失敗率は20%以上

ここからはまず、基礎体温法を元にした避妊のメリットとデメリットについて説明します。
メリットとしては、基礎体温から自分自身の体調の変化やおおよその月経周期を把握でき、もっとも自然な避妊方法と言えます。
避妊目的に薬を服用しないため、女性の体に負担や副作用がなく、基礎体温専用の体温計を購入する以外に費用もかかりません。
次にデメリットですが基礎体温は繊細で体調の変化や誤った計測の仕方によって変化してしまうことです。
例えば風邪を引けば低温気でも体温は上昇しますし、一日の中で起床時に最も低いはずの体温が寝不足によって高温になることもあります。
また、必ず決まった時間に測定すべきところを時間がずれたり、測り忘れたりしてしまうと正確な基礎体温が記録できなくなります。
また、人によっては低温気と高温期の境目がわかりにくく、排卵期自体を予測しづらかったり、体調によって月経周期が変化してしまうと当然排卵期も大きく前後します。
排卵自体、体温の上昇前に起きる人もいれば上昇後に起きることもありますので決して正確な排卵日を特定する方法とは言えません。

次に卵子と精子の寿命と数についてです。
卵子の寿命は排卵してから24時間程度で、基本的には一つの卵子が排卵されます。
一方精子の寿命は射精後平均2~3日、長くて一週間です。
さらに一度で射精される精液の中には何億もの精子が含まれており、排卵期を避けたと思っていても精子は実際の排卵期まで生き続けている可能性もあります。
妊娠する可能性はゼロにならないどころか、実際基礎体温法を用いた避妊の失敗率は20%以上と言われ、他の避妊方法に比べてもその失敗率は非常に大きくなっています。

望まない妊娠をすることで心身ともに大きなダメージを受けるのは女性です。
女性が自分を守るためにはパートナーとともに基礎体温を用いての避妊の不確実さを良く理解することが大切です。